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2018-05-18
釣り込み

先日ご紹介した中底を靴型底面に取り付け、カウンターと先芯を表革と裏革の間に挟みます。
そして靴型にアッパーを引っかけます。

アッパーを引っかけ踵の高さを決めて、あらかじめ残しておいたサライ代にタックスを打ちます。
サライ代にタックスを打つのはパンプスの場合、トップラインが大きいので底面側に革を引っ張った時にトップラインが歪まないようにする為です。
ちなみに靴の釣り込みでは主に2種類の釘を使います。
1つめは一般的な丸釘と同じようなシューネイル。
職人さんたちは今でも釘の長さを6分釘とか7分釘だとか尺貫法で呼んでいます。
もうひとつはタックス(カラス釘ともいう)柔らかい素材で作られた釘です。
こちらの釘は靴型の底面についている鉄板に打ち込むことで、釘の先端がかしまりアッパーを止める効果があります。

さらに工程が進み9か所を止めた状態です。
のり釣りと呼ばれる接着剤で釣り込みやり方なので丸釘は中底と踵を止める以外には使いません。
後は爪先のたるみと踵のたるみを皺を寄せてまとめて、踏まずをまとめます。


 

上段が爪先をまとめたもの、下段が踵をまとめたものになります。

釣り込みが終わると見慣れた靴の形になります。

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