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2018-05-17
部材

靴の組み立て前の材料の段階をご存知の方は少ないと思います。
これがその一部になります。
これらの材料を使用して釣り込みを行う訳です。

左側からアッパー、中底、カウンター、先芯になります。
アッパーについては散々ブログに登場していますので説明不要ですね。
次に中底ですがこれが人間の加重を支えるパーツになります。
とても大切なパーツです。
画像のものはヒール用の中底でゴムを含侵したパルプボード、シャンク(中底の中に打ち込んであります。)赤ファイバーで構成されています。
特にシャンクが入っている赤ファイバー部分は厚みも7、8ミリあり非常に頑丈に作ってあります。
次にカウンターですがこれは踵の保持と足の前滑りを抑制するパーツです。
一般的にはレザーボードや床革を使用することが多いのですが、STUART ASHでは銀面のついたヌメ革をカウンターとして使用しています。
部材として高価な銀つきのカウンターですが、長年履いてもへたらない堅牢さ、踵へのなじみの良さからこの材料を使用しています。
最後に先芯ですが、この材料は爪先の保護と靴の爪先形状の保持を目的としています。
婦人靴の場合、華奢に作りたいので薄くても強度のある溶剤型先芯を使用しています。
名前を聞くと溶剤!と思うかもしれませんが、作業をする時に溶剤に浸して柔らかくして使うのでそのように呼ばれています。
樹脂を含侵した布地あるいは不織布で作られているので、溶剤で柔らかくしないと固くて作業が困難なために溶剤を使用します。
以上が靴を構成する部材の一部です。
次回はこれらの材料をしようして釣り込みます!

 

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