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2018-05-12
革の裁断

今回よりアッパークロージング日本語で製甲の説明になります。
製甲とは靴の上の部分を組み立てる工程のことです。

画像は既に裁断済みのものです。
使用した素材はベビーカーフと呼ばれる生後3か月までの子牛の革です。
銀面がスベスベしていて繊維構造も緻密で女性用シューズを製作する上でこれ以上にない上等な革です。
高価な素材なのであまり使われなくなっている素材ですがSTUART ASHでは靴の殆どがベビーカーフを使用して製作しています。
美しい靴を作りたければ美しい素材から。
そうして作られた靴が履いて下さる方の魅力をより一層引き立ててくれる靴になると思っています。

裏革は高級紳士靴に使用される牛革をレディース用に厚みを調整したものです。
一般的にはラッカー仕上げの馬革を使うことが多いのですが、STUART ASHでは素上げの革を使用しています。
素上げの革は必要最低限の仕上げのみで製造された革で、肌にも優しくまた手触りも心地よく、透湿性もよいので裏革には最適な革です。
ただ汚れに弱いという欠点があり、靴を脱いだときに恥ずかしい思いをするのは嫌という方には向かないかもしれません。
しかしながら女性の場合は素足、あるいはストッキングといった素肌に近い場所で使用されることが多いのでお肌にも優しいこの素材を使用しています。
今回はブランドで使用している素材の説明のようになってしまいましたが、型入れ裁断が終わりましたので次は漉き加工をご説明します。
型入れ裁断共に簡単なようですが技術を要する作業なので、実は熟練が必要な作業でもあります。

 

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